企業経営

2013年2月11日 (月)

書籍「ちょロジ~ニュースから学ぶ7つの思考法」の紹介

今日は、「ちょロジ~ニュースから学ぶ7つの思考法」(有賀正彦・著、パブラボ、1575円(税込))という本を紹介したいと思います。
「ちょロジ」とは、「ちょっとロジカル・シンキング」の略です。ロジカル・シンキングは、日本語にすれば「論理的思考」になります。
 私は、ロジカル・シンキングを心掛けているつもりですが、この本で、新しい視点・ヒントを多く得られました。

私にとって、この本の“最重要キーワード”は「置換力」と思います。
「置換力」は、著者の有賀正彦さんによる造語で「成功事例や失敗事例から導きだされた法則を自らの環境に置き換えて咀嚼(そしゃく)し適用する力」と説明されています。

この本では、全7章のうち、最初の6章でロジカル・シンキングに役立つ「ツール」が紹介されています。いろいろな「ツール」を身につけても、自分に役立てたい具体論に置き換えて活かさないことには役立たない、自分に役立つ具体論に役立てるには「“置換力”を鍛えるトレーニングを日頃から積むことが重要」と書かれています。

私は、中小企業診断士の受験勉強時に、6章までに紹介された「ツール」で既に勉強したものがありましたが、知らない「ツール」「切り口」がたくさんありました。
私が“特に重要・興味深い”と感じた「ツール」は、下記3点です。

1.「心理的スペースの無駄」
5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)は有名ですが、「心理的スペースの無駄」を整理するという考え方は初めて知りました。仕事に集中しようにも、プライベートなこと等が頭にあると、集中できません。実践していきたいです。

2.謝罪に含めるキーワード「社長限界でしょ」
不祥事を起こして謝罪するときに含めるべきキーワード、面白い切り口です。不祥事の謝罪会見を、この視点で分析したいと思います。
ちなみに、「社」:被害者への“謝”罪、「長」:“調”査結果の報告、「限」:“原因”の明示、「界」:“改”善策の提示、で「しょ」:“処”分・賠償、の頭文字です。

3.脳の活性化のための「3つの思考」
①解答は必ずしもない
②常識を疑え
③部分的なもので全体を測るな
「もっと良い方法があるのでは」「改善の余地があるのでは」という思考をしていくには、印象に残る切り口です。

他には「ISO思考」「勝者と敗者の違い(10の法則)」、「組織改革の7つのS」「問題に気付くための4つの視点」「国語評論的議論」も印象深いです。
また、p77には「有名なフレームワーク」の一覧(合計13のフレームワーク)が掲載されています(例、環境分析3C、Customer市場・顧客、Competitor競合、Company(自社))。

私は本や資料を読むと、後で「重要なページ」を速く見ることができるように「付箋」を貼ります。この本は24枚もの付箋を付けました。24本のうち、9本は「特に重要」とわかるようにオレンジ色、他は黄色で「色分け」しています。

著者の有賀正彦さんは、同業者であるだけに、考え方の方向性が似ているように感じています。有賀さんの本は「不祥事を止めるISO思考」も読みました。
私も、この本で学んだ「ツール」を活かし、「置換力」を高めるトレーニングをしたいと思います。
ロジカル・シンキングにとどまらず、“できるビジネスマン”になるための実践的な参考書として推薦したいと思います。

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2012年4月 5日 (木)

儲かるCSR~日経エコロジー4月号の考察

日経エコロジー2012年4月号の特集記事は、「儲かるCSR~社会価値で成長する」です。

CSR(企業の社会的責任)が問われる時代となり、ISO26000という社会的責任に関するガイドラインの国際規格も生まれました。

この記事によれば、日本のCSRは、「CSR2.0」というステージに入っているとしています。
「CSR1.0」は、慈善活動として本業とCSRが切り離されている段階です。NPO(非営利組織)への寄付など、お金を払うことが企業に求められました。私の感覚では、まだまだ、日本企業はの多くはこの段階、この段階に達していない企業も多いと思います。

「CSR2.0」は、「本業を通じたCSR」です。確かに、私もこのステージに入っている日本企業は増えてきていると思います。日経エコロジーの記事では、例として、トヨタ自動車が昨年12月に発売してヒット中のハイブリッド車「アクア」、パナソニックの米からパンを作ることができる「ゴパン」(旧・三洋電機が開発)のヒットを挙げています。「アクア」は、ハイブリッド車で最高の燃費を達成し、「環境保全に寄与」します。
「ゴパン」の開発者には、稲作兼業農家の人もいるそうで、「ゴパン」は「稲作文化を守る」という社会的意義があります。

「CSR3.0」では、「本業とCSRを統合する」ステージです。なかなかこの領域に企業が達することは難しいかもしれません。「売り手」「買い手」「世間」の3つに貢献するステージです。従業員のモチベーションもアップしていくことでしょう。

CSRのステージを上げていく際のキーワードとして、「コーズ・リレーティッド・マーケティング(CRM)」が挙げられています。「コーズ・リレーティッド・マーケティング(CRM)」とは、平たく言えば「良いことと思われることと関連づけた販売促進」といったところでしょうか。
例えば、王子ネピアは、トイレットペーパーやティッシュペーパーの売上の一部をユニセフに寄付し、途上国にトイレを普及させる支援活動に充ててもらうようにしています。途上国では、毎年100万人を超える子供たちが、汚れた水とトイレの不備からお腹を壊し、命を落としていますので、この改善に寄与しようという活動です。

これからの時代、環境法規制等の法令順守(コンプライアンス)は、生き残るうえで、必要最低限のことだと思います。
本業とCSRを結びつけていくことによって、企業が成長し、企業活動とCSRが一体化する時代へと移行していくと思います。

私自身も、単に環境マネジメントシステムを中心とした審査員・コンサルタントから、経営コンサルタントの国家資格「中小企業診断士」の有資格者として、CSR経営を支援していくようにしたいと思っています。
ISO26000の勉強会に参加しているのも、CSR経営を支援していける人材になるためです。ISO26000自体は、ガイドライン規格であり、ISO14001のように認証取得を意図した国際規格ではありません。ISO26000自身に直接関連するビジネスというのは、現時点では考えにくいです。しかしながら、CSRの重要性は増していく時代の中ISO26000に書いてある「理想像」にどれだけ近づけるかが、ポイントになっていく時代になると、私は考えています。

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