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2012年4月 5日 (木)

儲かるCSR~日経エコロジー4月号の考察

日経エコロジー2012年4月号の特集記事は、「儲かるCSR~社会価値で成長する」です。

CSR(企業の社会的責任)が問われる時代となり、ISO26000という社会的責任に関するガイドラインの国際規格も生まれました。

この記事によれば、日本のCSRは、「CSR2.0」というステージに入っているとしています。
「CSR1.0」は、慈善活動として本業とCSRが切り離されている段階です。NPO(非営利組織)への寄付など、お金を払うことが企業に求められました。私の感覚では、まだまだ、日本企業はの多くはこの段階、この段階に達していない企業も多いと思います。

「CSR2.0」は、「本業を通じたCSR」です。確かに、私もこのステージに入っている日本企業は増えてきていると思います。日経エコロジーの記事では、例として、トヨタ自動車が昨年12月に発売してヒット中のハイブリッド車「アクア」、パナソニックの米からパンを作ることができる「ゴパン」(旧・三洋電機が開発)のヒットを挙げています。「アクア」は、ハイブリッド車で最高の燃費を達成し、「環境保全に寄与」します。
「ゴパン」の開発者には、稲作兼業農家の人もいるそうで、「ゴパン」は「稲作文化を守る」という社会的意義があります。

「CSR3.0」では、「本業とCSRを統合する」ステージです。なかなかこの領域に企業が達することは難しいかもしれません。「売り手」「買い手」「世間」の3つに貢献するステージです。従業員のモチベーションもアップしていくことでしょう。

CSRのステージを上げていく際のキーワードとして、「コーズ・リレーティッド・マーケティング(CRM)」が挙げられています。「コーズ・リレーティッド・マーケティング(CRM)」とは、平たく言えば「良いことと思われることと関連づけた販売促進」といったところでしょうか。
例えば、王子ネピアは、トイレットペーパーやティッシュペーパーの売上の一部をユニセフに寄付し、途上国にトイレを普及させる支援活動に充ててもらうようにしています。途上国では、毎年100万人を超える子供たちが、汚れた水とトイレの不備からお腹を壊し、命を落としていますので、この改善に寄与しようという活動です。

これからの時代、環境法規制等の法令順守(コンプライアンス)は、生き残るうえで、必要最低限のことだと思います。
本業とCSRを結びつけていくことによって、企業が成長し、企業活動とCSRが一体化する時代へと移行していくと思います。

私自身も、単に環境マネジメントシステムを中心とした審査員・コンサルタントから、経営コンサルタントの国家資格「中小企業診断士」の有資格者として、CSR経営を支援していくようにしたいと思っています。
ISO26000の勉強会に参加しているのも、CSR経営を支援していける人材になるためです。ISO26000自体は、ガイドライン規格であり、ISO14001のように認証取得を意図した国際規格ではありません。ISO26000自身に直接関連するビジネスというのは、現時点では考えにくいです。しかしながら、CSRの重要性は増していく時代の中ISO26000に書いてある「理想像」にどれだけ近づけるかが、ポイントになっていく時代になると、私は考えています。

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